ソラナエコシステムの仕組みを徹底解説 POH/Sealevel/TowerBFTとは?
こんにちは。前回、イーサリアム(ETH)ロードマップについて解説しました。「完全解説」イーサリアム(ETH)ロードマップとは? 歴史と今後の展望について – あんしん仮想通貨
今回、仮想通貨で最も注目されているソラナのエコシステムについて仕組みを徹底解説していきます。
ソラナはコンセンサスアルゴリズムにPOSを採用し、独自に開発したPOH(プルーフ・オブ・ヒストリー)を取り入れる事で高速な取引処理を実現しました。また、コンセンサスにSealevel、Tower BFTを採用している事もソラナが注目されいる理由の一つ。
POH(プルーフ・オブ・ヒストリー)とは
POHとはソラナのコンセンサスアルゴリズムの一種で、取引の順序を確認する所要時間を削減する手法です。(厳密にはコンセンサスアルゴリズムではなく手法の一つとされています)
引用:Solana (SOL) とは? | Binance Academy
POWとPOSの問題点
従来のPOW、POSでは各ブロックの生成を”順番通り”に行う事による処理の遅延が発生していました。それによるガス代の高騰も。
ソラナのPOHでは
ソラナのPOHでは、POSブロックチェーンに時間の概念を与え、各取引に予め時間を割り当てる事で順番待ちする事を無くし、高スループットを実現しました。
Sea levelとは
sea levelは通常、平均海面を意味する用語ですが、ソラナエコシステムでは「取引を並列処理する」事を指します。
並列処理には多くの場合、シャーディングがありますが、ソラナは独自のスマートコントラクトシステムを用います。
取引処理は通常”順番”に行われますが、ソラナのSealevelでは並列処理する事が可能。水平方向に、並列的に処理されます。
ソラナエコシステムではPOHとSealevelを採用する事で、高スループットを獲得しました。その最高速度は1秒辺り65,000件と、イーサリアムの30件と比べると段違い。
Tower BFTとは
Tower BFTとはブロックチェーンのジレンマである問題を解決した”BFT”をソラナエコシステムが独自に再設計したコンセンサスです。
ブロックチェーンには分岐してしまうフォークが付き物で、本来のチェーンからフォークを除外しなければなりません。
フォークとはブロックを生成する上で発生してしまう分岐したブロックチェーンの事です。これらは本来のブロックチェーンではないため除外する必要があります。
Tower BFTでは独自のコンセンサスによりフォークの除外を行い、強固なセキュリティを獲得しました。
Tower BFTではスロット呼ばれるX軸でブロックを管理し、各スロット毎にバリデータから投票の権利が与えられると同時にフォークの除外を行う事が出来ます。上の図をみると1001番からフォークが発生している事が分かります。なのでこのフォークを除外しなければいけません。
例えばスロット1001番目からブロックに投票を行うと、それ以降スロットがロック期間となります。この間はその他の分岐したフォークへ投票が出来ません。もしロックアウトに違反し分岐したフォークへ投票するとペナルティが発生します。
バリデータは投票によるブロックの生成に貢献すると報酬が得る事ができます。
ソラナエコシステムはBFTを独自に再設計したTower BFTにより、フォークの除外を行い、強固なセキュリティを獲得しました。
まとめ
ソラナエコシステムではPOHとSealevelにより高スループットな取引処理を実現した。その最高速度は1秒辺り65,000件とイーサリアムの30件と比べると段違い。
Tower BFTでは独自のコンセンサスによりフォークを除外する事で、強固なセキュリティを獲得した。
今回の記事ではPOHとSealevel、Tower BFTについて取り上げました。