ビットコインは8万ドル目前。でも一度押すならどこまで下がる?

こんにちは、イチです。
現在のビットコインは、暴落後の反発局面から強く戻し、8万ドル目前まで価格を戻しています。(出典:TradingView / CoinMarketCap)
ただ、ここで単純に「このまま上がる」と見るのは早いです。
週足では反発。
日足・4時間足ではBuy Model(買いの上昇トレンド)。
一方で、15分足では明確なディスプレイスメント(売りの意思)が確認されています。(出典:TradingView)
つまり、上昇構造は残っているものの、短期的には一度押し目を作る可能性がある局面です。
今回の記事では、
「ビットコインは8万ドルをそのまま突破するのか」
「一度押すなら、どこまで下がるのか」
を、IPDAとDOLの視点で整理します。
また、価格チャートだけではなく、清算や建玉、DOLなどの流動性も合わせて見ることで、より相場の背景が見えやすくなります。(出典:Coinglass)
週足ではBuy Side Liquidityを回収した
まず大きな前提として、ビットコインは週足レベルのDOLであるBuy Side Liquidityを回収しました。
価格帯としては、77,000ドル台です。(出典:TradingView / CoinMarketCap)

これは、直近高値の上に溜まっていたショートの損切りやブレイク狙いの買い注文を取りに行った動きです。
つまり、価格はただ上がったのではなく、上にあった流動性を取りに行ったと見ることができます。
ここが今回の記事の出発点です。
DOLとは何か
DOLとは、Draw on Liquidityの略です。
簡単に言えば、
「価格が次に取りに行きやすい流動性の方向」
です。
相場はランダムに理由付けて動いているわけではありません。
価格は、注文が溜まっている場所へ向かいやすい性質があります。
その注文とは、
ショートの損切り、ロングの損切り、清算注文、ブレイク狙いの新規注文などです。
この注文が集中している価格帯をbuy side liquidity、またはsell side liquidityといいます。
こうした注文が多い場所は、大口にとってポジションを組みやすい場所になります。
特にビットコインのように先物市場の影響が大きい銘柄では、清算価格帯や建玉の偏りも重要です。(出典:Coinglass)
つまりDOLを見るということは、
「次にどこの注文を取りに行く可能性が高いか」
を見るということです。
IPDAとは何か
IPDAとは、Interbank Price Delivery Algorithmの略です。
かなり難しく聞こえますが、ここではシンプルに考えて良いです。
IPDAとは、
「価格が過去のどの価格帯を参照しながら動いているか」
を見る考え方です。
価格は完全にランダムに動いているわけではなく、過去に反応した価格帯、未処理のFVG、OB、流動性のある場所を参照しながら動きます。
今回のビットコインも、直近の上昇で過去の価格帯を取りに行き、週足レベルのエクスターナルレンジリクイディティまで到達しました。(出典:TradingView)
そのため、ここからは
「さらに上へ向かう前に、どの価格帯まで戻して再度上昇するのか」
が重要になります。
15分足ではディスプレイスメントを確認
今回、短期足で重要なのは15分足です。
高値をつけたあと、下方向への明確なディスプレイスメント(売りの意思)が確認されています。(出典:TradingView)

これは単なる小さな下落ではありません。
上昇後に、売り側の意思が出た動きです。
特に、NY・ロンドン時間に形成されたディスプレイスメントであれば、より重要度は上がります。
なぜなら、その時間帯は市場参加者が多く、流動性も大きいためです。
今回画像で提示した高値は、ロンドン時間とNY時間の市場がつけた高値です。
つまり、参加者が多く、流動性が集まりやすい時間帯に形成された高値になります。
その高値をつけたあとに下方向へのディスプレイスメントが出ているため、その価格帯は短期的に強い抵抗帯(レジスタンス)として意識されやすい場所になります。
ここより上の価格帯は、ロンドン・NY時間で仕入れた大口にとって不利になりやすい位置でもあります。
そのため、短期的には上値が重くなり、一度押し目を作る工程に入った可能性が高いとみてます。(出典:TradingView / Coinglass)
ここで下方向の動きが出たということは、短期的には一度押し目を作る工程に入った可能性があります。
ただし、日足と4時間足ではBuy Modelは継続
ここで間違えてはいけないのは、15分足で下方向のディスプレイスメントが出たからといって、全体が下落トレンドに戻ったわけではないということです。
日足では、下からの上昇構造が継続しています。
4時間足でも、安値を切り上げながら上昇しており、Buy Modelの流れはまだ崩れていません。(出典:TradingView)

つまり現在の状態は、
「大きくは上昇構造」
「短期では押し目形成の可能性」
という見方になります。
押し目候補①:73,800ドル付近
まず一つ目の押し目候補は、73,800ドル付近です。
ここは直近の上昇の中で、日足・4時間足レベルの押し目候補として見える価格帯です。(出典:TradingView)

この価格帯までの下落で止まる場合、週足レベルではまだかなり強い状態と見ます。
つまり、浅い押し目で再度上を目指す形です。
この場合、8万ドル台への再チャレンジは比較的早く起こる可能性があります。
押し目候補②:70,600ドル付近
二つ目の押し目候補は、70,600ドル付近です。
ここは、より深い押し目候補です。(出典:TradingView)

なぜ70,600ドルを見るのか。
IPDAの観点では、価格は過去の価格帯を参照しながら動きます。
直近の上昇では、過去の価格帯を取りながら上昇してきました。
もし同じような動きをもう一度作るなら、70,600ドル付近まで押してから、再度上を目指す流れが考えられます。
つまり、73,800ドルは浅い押し目。
70,600ドルは、もう一度しっかり過去の価格帯を取りに行く押し目です。
73,800ドルと70,600ドルの違い
この二つの価格帯は、意味が違います。
73,800ドルで止まるなら、上昇の勢いがまだ強い状態です。
一方で、70,600ドルまで押すなら、少し深めの調整です。
ただし、70,600ドルまで下がったとしても、それだけでBuy Modelが崩れたとは言えません。
むしろ、そこで反応して再上昇するなら、再度上を目指すための押し目形成になります。
重要なのは、どこまで下がるかではなく、
下がったあとに反応するかです。
8万ドル台へ向かう条件
ビットコインが再び8万ドル台へ向かうには、押し目を作ったあとに再上昇できるかが重要です。
特に見るべきなのは、以下の流れです。
・73,800ドル付近で反応するか
・70,600ドル付近まで深く押すか
・押したあとに安値を切り上げるか
・再度77,000〜78,000ドル台を上抜けできるか
この流れが成立すれば、次は8万ドル台が視野に入ります。(出典:TradingView / CoinMarketCap)
また、先物市場でショート勢が増えすぎている場合、上方向への清算を巻き込んで価格が一気に伸びることもあります。
そのため、価格だけでなく、建玉や清算マップも合わせて確認することが重要です。(出典:Coinglass)
逆に崩れる条件
逆に注意したいのは、70,600ドル付近を明確に割り込む場合です。
特に、実体で割り込み、その後も戻せない場合は、日足・4時間足のBuy Modelが弱くなります。
その場合、さらに下のOBやFVGまで押す可能性が出てきます。(出典:TradingView)
ただし現時点では、まず見るべきは73,800ドルと70,600ドルです。
マクロ環境も無視できない
ビットコインはチャートだけで動いているわけではありません。
米国の利下げ期待、ドルの強弱、株式市場のリスクオン・リスクオフも価格に影響します。
特に利下げ期待が強まる局面では、リスク資産に資金が入りやすくなります。
逆に、利下げ期待が後退すれば、ビットコインも上値が重くなりやすいです。(出典:CME FedWatch)
そのため、8万ドル台を目指すかどうかを見るうえでは、チャート構造だけでなく、金利期待の変化も合わせて確認する必要があります。
イチの見方
現時点では、ビットコインは8万ドル目前まで来ています。
ただ、週足レベルのBuy Side Liquidityを回収した以上、一度押し目を作る可能性はあります。
私が見ている押し目候補は、73,800ドル付近と70,600ドル付近です。
浅く済むなら73,800ドル。
深く取りに行くなら70,600ドル。
そのどちらかで反応し、再度上昇できるなら、8万ドル台を目指す流れはまだ残っていると見ています。
先物では、この押し目や反発の動きをうまく取りに行きたいところです。
一方で、現物については短期の上下に振り回されすぎず、長期目線で積み立てるスタンスも継続していきたいと考えています。
まとめ
ビットコインは暴落後、週足レベルのBuy Side Liquidityを回収し、8万ドル目前まで戻してきました。
ただし、15分足では下方向へのディスプレイスメントが出ており、短期的には一度押し目を作る可能性があります。
押し目候補は、73,800ドル付近と70,600ドル付近。
73,800ドルで止まれば浅い押し目。
70,600ドルまで下がれば深めの押し目。
重要なのは、下がること自体ではなく、下がったあとに再度上昇できるかです。
今のビットコインは、上昇が終わったというより、8万ドル台へ向かう前の押し目形成を見極める局面だと考えています。
参考文献
TradingView
https://www.tradingview.com/
Coinglass
https://www.coinglass.com/
CoinMarketCap
https://coinmarketcap.com/
Investopedia
https://www.investopedia.com/
CME FedWatch
https://www.cmegroup.com/markets/interest-rates/cme-fedwatch-tool.html/
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